サンデイロースト - イギリスの食について (1) 

31 March 2013

055.JPGのサムネイル画像 イギリスというとフィッシュ&チップスが有名ですが、これをイギリスの代表的な食べ物というのはちょっとさびしい気がします。確かに人気があり、みんな気軽にテイクアウェイで買ったり、スーパーで売っている冷凍のフィッシュとチップス(フライドポテト)をオーヴンで温めたものにグリーンピース(これも冷凍)を添えた一皿はイギリスの一般家庭では定番の夕食の一つです。 ファーストフッドに近いフィッシュ&チップスとは別にイギリスの代表的な料理として、私はサンデイローストを推したいと思います。イギリスの主婦は仕事を持っている人が多いので、平日は食事作りにあまり時間をかけませんが、日曜日はまだまだこのサンデイローストを出す家庭が多いのでないでしょうか。ビーフ、ポーク、ラム、チキンと肉の種類に違いはありますが、家族全員に行き渡る大きな肉の塊をオーヴンでじっくりと焼き、ポテトと何種類かの温野菜を付け合せにしたものです。伝統的に日曜日のお昼に家族そろってテーブルを囲みます。肉の中でもチキンに人気があるのは、値段がビーフやラムに比べて比較的安く、健康にもよいという理由からでしょうか。日曜日だけサンデイローストを出すパブも多く、郊外のパブは日曜日、ドライブがてらの家族連れで賑わいます。
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我が家でも時々ローストチキンを作ります。普段は私が料理担当なのですが、これだけは夫のジョンの役目で、私は野菜を準備したりするアシスタントに徹します。付け合せはまずポテト。肉と一緒にオーヴンで焼くローストポテトや皮付きを丸ごと焼くジャケットポテトの他に、マッシュポテト、茹でただけの新じゃが、とか様々な形で出てきます。他の野菜は芽キャベツ、カリフラワー、ニンジン、グリーンピースなどの他、パースニップやスウエードという日本にはない根菜の温野菜の中から3-4種類を付け合せるので、お皿は肉よりも野菜であふれるくらいです。それにたっぷりのグレーヴィーソースをかけて頂きますが、グレーヴィーとは別にそれぞれの肉に違ったソースがあります。ビーフにはホースラディッシュ、ポークにはアップル、ラムにはミントソース。肉と相性のいいソースがあるのはおもしろいと思います。我が家のチキンはクランベリーソースで、その甘みが不思議とチキンやターキー(七面鳥)に合うのです。
写真のチキンは2キロちょっとの大きなもので、大体6人分です。お皿に乗っている丸いのはヨークシャープディング。これは冷凍ですが、本来は小麦粉を溶かして型に入れて高温で焼いたものす。特に味があるわけでも、おいしくもない不思議な添え物です。ディナーで残ったくず肉はカレーやチャーハンに、骨は煮てスープストックに利用できるのもチキンのいいところです。


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イギリスの花暦としては、3月は水仙につきるような気がします。例年なら今頃は黄色い水仙が満開の時期なのですが、今年の3月は記録的に寒く、ずっと真冬の気温が続いていました。北部や中部では大雪に見舞われて被害も大きかったようです。そんな訳で、3月も終わりというのに色鮮やかな黄色い水仙はちらほらとしか見かけません。イギリスではとてもポピュラーな花で、どの家の庭にも色彩の乏しい今の時期、ひときわ鮮やかな黄色い水仙の存在感は大きいと思います。そのせいでしょうか、以前、この時期にヒースロー空港からバスで着いた女性のお客様に真剣な顔で、「この国では庭に水仙を植えるのが決まりなのですか」と聞かれたことがあります。バスの窓から見えた家々の庭にはに必ず水仙が咲いていたそうなのです。写真の水仙は近所の日当たりいい場所に咲いていたものです。

もういい加減暖かくなって欲しいと心底思うこの頃です。




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