チェルトナムの和食レストラン

06 April 2014


 去年の暮れ頃からここ何ヶ月かの間にチェルトナム市内に3軒も和食のお店が開店しました。イギリス人にとっては和食とは、ほとんど「寿司」のことなので、新規開店した3軒もやはり全店お寿司を売り物にしています。10年以上前に日本人が経営する和食のお店が閉まり、その後「サクラ」というレストランができたのですが、そこも4,5年で閉鎖、その後はチェルトナムに和食のお店はなかったのですが、突然、3軒もできてびっくりです。残念ながら、すべて中国系の人たちの経営です。3軒の中で一番大きいのが「ヨー寿司」、というカウンター形式の回転スシの大型チェーン店で、ロンドンの駅の構内、バーミンガムのデパートにも店があります。私は入ったことはないのですが、ちまたの評判では、味はイマイチの上、料金が高いそうですが、町の中心地に開店した店を覗くとかなり賑わっていました。もう一軒は、小さな店で、オーナーの中国人は以前、隣町、サイレンセスターの和食レストランの日本人シェフの許で働くいていたとのこと。店の名前は「Kibou zushi」。お寿司の他に弁当、日本そばもメニューにあります。一度、誘われて入ってみました。10ポンドのお弁当を頼んだのですが、内容は炒めた野菜に乗った豚のしょうが焼きに野菜の副菜に握りスシが二つと白いご飯。まあまあおいしいのですが、どれも薄味で味のメリハリがないため、ご飯のおかずとしては物足りないのです。お茶も味噌汁も別料金、これらをプラスして、チップを置くと15ポンド(約2700円)を越えます。最近の円安のせいもありますが、割高感は否めません。

108.JPG 先週は中国人の友達に、新しい和食らしい店がができたから行ってみないか、と誘われて入ってみました。名前は「Wakame」。確かに日本食っぽい軽食レストランです。にぎやかな商店街の通りのはずれにあります。立派なメニューには写真入りでスシ類を中心に何ページもの料理が並んでいます。日本で見るのとかわらないおいしそうに見える寿司、刺身、丼ものの他に中華系の料理まであります。聞きそびれましたがどうもチェーン店の印象です。前にこの店に入った人から薦められたとかで、友達はうなぎ寿司、私は生ものは避けて、無難な野菜ラーメン、その他に餃子、チキンと野菜を巻いた前菜を頼みました。
104.JPGのサムネイル画像のサムネイル画像のサムネイル画像ところが、中国人のウエイトレスが持ってきたラーメンを一口食べて、なにこれ、ラーメンじゃない、と思わず口に出てしまいました。スープに中華系のスパイスの味がするのです。あのラーメン独特のコクはまったくなく、おそばも細いうどん風でこしがなく、しかも茹ですぎへんに柔らかいのです。それほど期待はしていませんでしたが、正直、こんなのをラーメンといって出して欲しくない、と思いました。友達が頼んだおすしはカリフォルニアロールみたいでアボガド巻きの上にうなぎの蒲焼が乗っています。一つ貰って食べてみましたが、うなぎがやけに柔らかかったことを除くと、意外にも味はよかったのです。友達もおいしい、と食べていました。餃子は小さなものが4つ、多分冷凍ものです。元々香港から来た友達は日本風の餃子がお気に入りの様子でした。料金はジャスミンティとチップを入れて二人で25ポンド、3軒のうちでは一番手頃です。3週間前にオープンしたとかで、昼過ぎの広い店内はお客の姿はポツポツ程度、私達以外は全部男性で、ランチタイムのせいか丼ものが多いように見受けました。
106.JPG
チェルトナムは日本人の数がそれほど多くないので、店のほうも特に日本人を対象としてはいないのでしょう。
でも、こんな小さな町でも、日本食レストラン=スシバーが成り立つと見込んでの開店だと思いますが、ヘルシーな日本食というイメージのせいもあり、イギリス人の間であまり抵抗がなく受け入れられてきているのでしょうか。

日本食も海外に出ると、その国、その国で独自に変化していくとよく聞きますが、イギリスの和食も、私達日本人からすると、腹が立つような味付けでも、本物の味を知らなければ、そういうものとお客の方は受け入れるのでしょう。せめて店の経営者が日本人だったら、もう少しきちんとした日本の味の料理を出してくれるのでは、と中国人経営のチェルトナムの和食の店にがっかりしている次第です。ホームステイをしている学生や一人暮らしの駐在員の日本人には利用価値はあるのかもしれませんが、簡単な和食ぐらいは自宅で作ってしまう主婦には行く気にはなれない、というのが正直な感想です。ただ、イギリスはレストランが高いので、マックやバーガーキング以外にファーストフッドに近い形の気軽に行けるスシバー的な店として、これから若い人を中心に人気が出てくるのかもしれません。

お茶も無料、チップもいらず手頃な料金でおいしい食事が楽しめる日本に、ついつい想いが行ってしまいます。


Recent BLOG