冬枯れコッツウォルズ ハイキング

14 February 2015


dec - feb 2015 014.JPGこのところ毎日どんよりとした曇り空が続いています。雨はそれほど降らないのですが、イギリス特有の気が滅入るような灰色の冬の空です。どうしても家の中に閉じこもりがちになるこの頃、ジョンが「明日ハイキングに行くから」と宣言しました。晴れていれば青空の下、寒くてもそれなりに楽しめると思うのですが、えっ、この天気の中?と消極的になる私に、だからこそ運動が必要、と半ば強引に決めてしまいました。普段は車で出かけるのですが、今回はバス利用で、ボートンオンザウォーターの村まで行き、そこからチェルトナムまで約3分の2の地点にある村まで歩き、バスで戻って来る約18kmのコースとのこと。 
翌朝、毛糸の帽子、マフラー、手袋、念のためにカイロまで用意して出発。平日なのでバスも空いています。ボートンオンザウォーターはコッツウォルズの中では一番大きな村で、いつ訪れても大勢の観光客で賑わっているのですが、さすがに冬の平日の朝は観光客もまばらで静かでした。村を通るウインドラッシュ川に沿って、バスで来た方角にフットパスを歩き始めます。このパスはウインドラッシュウエイと名前がついています。コッツウォルズ地方には網の目のようにフットパスが通っていますが、縦走を目的とした長いフットパスがいくつかあります。代表的なコッツウォルドウエイは南から北に約200マイル(320キロ)あり、よく知られていて、縦走する人もたくさんいます。こうした名前のついた縦走路は標識も出ていて、パスもよく整備されて歩きやすくなっています。
dec - feb 2015 018.JPG村を出る途中に見つけたのが、ユーモラスなB&Bの看板、Mousetrap Inn です。看板にはねずみが二匹ネズミ捕りにかからないように外側からマッチ棒でチーズを取ろうとしている様が描かれています。なんとも楽しい看板です。 空気は冷たくても風がないので思ったほど寒く感じません。村を出て1時間ほど歩いたところで、ハイキンググループに追いつきました。ジョンによると、ボートンからノーントンという村を回る人気の周遊コースでだそうです。元気な年配の人たちでした。グループが右のパスに行くのを見送って私達はチェルトナム方向を目指します。雨が少ないせいか、パスもそれほどぬかるんでいず、持参したスパッツも使わなくてすみました。dec - feb 2015 020.JPGdec - feb 2015 021.JPG草が枯れて茶色の野原、掘り起こされた畑は黒い土、秋に撒かれた麦畑はもう芽が出ていて緑色、林の木々がアクセント、とコッツウォルズの丘はパッチワークみたいに色が変わります。ウインドラッシュウエイからグロスターシャーウエイにパスが変わり、途中休憩を入れて1時半にお昼。少し出てきた風をよけて石垣に座ったのですが、とにかく寒い。サンドイッチを食べながら、そういえば、昔、日本で真冬に山に行った時、お弁当におにぎりは凍ってしまうので、いつもパンだったなあ、と思い出しました。マホービンに入った熱いお茶もカップにそそぐとすぐに冷めてしまいます。早々に食べ終えて歩き始めます。村を抜け、農場を通り、マナーハウスらしい館を遠くに見てひたすらに歩き続け、予定通り4時半に目的の村、アンドーヴァーフォードに着きました。村に入ってヤレヤレとバス停のベンチに座り込む私を尻目に、ジョンはまだまだ余力がありそうでした。去年の2月には1人で厳冬のスコットランドの縦走路を10日間歩いてきた彼にとって、今日のハイキングは余裕なのでしょう。とにかく静かなのがいいと言って出かけたスコットランドでしたが、実際に他のハイカーにはまったく会わなかったそうです。何日も単独で行動しても苦にならないのです。今までに2人でさまざまな山歩きをしてきましたが、今の私にはもう「チャレンジ」という言葉を使うような山行には体力も気力もなく、とにかく楽しいのが一番、と開き直っています。 今回の冬のハイキングぐらいが今の私には限度かな、と思ったものです。dec - feb 2015 019.JPGdec - feb 2015 023.JPG
ジョンが後ろ向きに歩いている写真の中であちこちに土が盛り上がっているのが見えますが、モグラの穴です。冬でも地面の下で活発に活動しているのでしょうか。
一番下の写真は通りかかった農家の納屋の屋根にあったものです。とてもイギリスらしい、住んでいる人の気持ちの余裕が伝わってくるようです。




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