イギリスの総選挙

10 May 2015


035.JPG5月7日にイギリスで総選挙がありました。投票率は64%。二大政党の保守、労働党のいずれも過半数は無理で他の党との連携になるとの予想に反して保守党が過半数を取り、キャメロン首相の下でこれから5年間保守党の政権が続きます。景気が回復してきているので、今のままの安定した政府を国民が望んだ結果ともいえますが、労働党の党首のエド ミリバンドの人気がいま一つで、実力的にも政権を任せるのが不安と感じる人も多かったようです。5年前の選挙で保守党に負けてブラウン前首相が辞任した際、当時、外務大臣を担当していたE.ミリバンドのお兄さんのデイヴィッド ミリバンドが党首に立候補しましたが、中道に寄り過ぎていると労働党支持の組合系の組織がそれほど実績のない弟をバックアップ、結果、弟の方が党首に選ばれたいきさつがあります。それに加え、去年、スコットランドで独立のための国民投票を謳ったスコットランド国民党(SNP)が元々労働党の地盤だったスコットランドの票をほとんど取りこんでしまったのも大きな原因といわれています。SNPは立候補したうちの3人を除く全員が当選、2大政党についで3番目に大きな党へと大躍進です。中には20歳という若い議員も誕生しました。気の毒だったのは、第三党だった自由民主党で、46議席からたったの8議席と大幅に議席を減らしてしまったことです。前回の選挙で過半数を取れなかった保守党に請われて連立政権となったのですが、自民党は中道左派で元々保守党とは相容れない党だったため、自民党の支持者が離れてしまった、ということです。チェルトナム市の議員も自民党で、評判がよかった人なのですが、今回の選挙で落選、新しい議員は保守党です。日本のかっての村山政権後の社会党の落ち込みを思い出します。単独政権となった保守党は近い将来、EU(ヨーロッパ連盟)離脱の国民投票をする可能性大といわれています。SNPもスコットランド人の支持を受けて、独立の国民投票の再実施を考慮中とニュースで報じています。国民医療制度、社会保障、移民など問題が山積みのイギリスがこの先5年間の保守党政権でどうなるか、と外国人で選挙権のない私も注目してしまいます。

036.JPG特に政治に興味があるわけではないのですが、日本と比べてこの国の政治がどう動いているか理解しやすいと思います。テレビのニュース番組を見たり、新聞を読んだりしているだけでも、国会で何が起こっているのか素人の私にも理解できます。各党の党首や閣僚も日本のお年寄り政治家と違い、40代、50代が中心。国会議員はどんな質問にも答えられるように勉強しているのでしょうが、私からみるとインタヴューでも歯切れよく応答しています。こちらのテレビのニュース番組で、国会議員にキツイ質問をあびせることで知られているニュースキャスター(と訳するのでしょうか)が、イエスかノーの返事を聞くのに同じ質問を何十回と繰り返したことは有名な話です。単純に答えられない質問もあるのでしょうが。この国を動かす政治家は常に勉強を怠らず、激務をこなせる、体力、気力共にタフでないと務まらないのでは、というのが私の印象です。 

選挙運動も又、日本とは大分異なります。投票日から6週間前に選挙運動の告示が出ますが、街中にいても選挙運動の気配は感じられませんでした。候補者たちのポスターが貼られるわけでなく、車の中から候補者がマイクで名前を連呼することもありません。時々、候補者の名前で支持を呼びかける郵便物が投げ込まれたり、住宅地で窓に貼っただれそれを支持と書いた紙を見るぐらいで静かなものです。ただ、さすがにメディアの扱いは大きく、ニュース番組は連日、選挙運動中の党首達の活動を追い、公開討論やインタヴューを(私にとってはうんざりする位)繰り返していました。ニュースの半分位は選挙に関しての報道で占められていたような気がします。「どの党も、あれもこれもとバラ色の公約は一杯するけど、どの程度実行できるのか。。。」とは懐疑的なジョンの言葉です。それでも、議員の汚職も少なく、民主主義に基づいて政治がきちんと機能しているのはさすがと思うのです。

写真は庭のリンゴの花です。
今年は花の付きがよく、秋にはたくさんのリンゴが生りそうです。


子羊の季節です。

029.JPG030.JPG4月の中旬に運動を兼ねて短いハイキングをしてきました。コッツウォルドの野原には生まれたばかりの子羊が可愛い姿を見せていました。そんな子羊たちについつい写真をたくさん撮ってしまいました。誕生から1週間から2週間くらいでしょうか。034.JPG

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