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Enjoy a day out in the English Countryside
2020年の始めに/クリスマスに寄せて
明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。
ステインクロスも去年2019年で開業から丁度20年目の営業を無事に終えることができました。 ミレニアムに近づいた1999年の秋に現在の家を購入、引っ越してきたのは12月初旬、1月5日には東京の塾で英語を教えていた知り合いの女性が中学生の生徒3人を連れて来ることになっていました。 ジョンと2人で必死になって準備をしていたのを思い出します。 家具を調え、壁紙を張替え、ペンキ塗り、とミレニアムを迎えた新年の感慨もないまま働き、なんとか初めてのお客さんを迎えることができました。 20年といっても過ぎてしまえばアッという間に思えます。 現在は一年ごとに、今年も終った、もう一年大丈夫かな、と自分の体力に伺いをたてているのが現状です。
12月に行われた総選挙は保守党の圧勝で終わりました。 保守党が頑張ったというより、労働党がひど過ぎました。 党首のジェレミーコーバンの不人気のせいもありましたが、離脱か残留かの党の立場もはっきりさせないで、できない公約ばかり掲げて、北部の長く支持されていた地盤まで落とす結果に終わりました。 揉めに揉めた離脱も今月末に正式に離脱が成立しそうです。 これから国民にとっていい方向に向かってくれればいいのですが。。
一大行事のクリスマスが過ぎて、街に平穏が戻りました。 商店街を歩いても、セールで盛況なはずの店にも何となく気抜けしたような雰囲気が漂っています。
25日のクリスマスの朝、マンチェスターにジョンのお姉さんの家族とクリスマスディナーを一緒にするために日帰りで出かけてきました。一人暮らしのお姉さんの家は狭いので、娘のサラの家でお姉さんが料理したクリスマス定番のローストターキーとデザートのクリスマスプディングのメニューでした。 この家はジョンのお母さんの所有だったものを亡くなった後にサラと彼女のボーイフレンドが共同で買ったものです。お母さんの生前、特に認知症が出始めてからは、必要にせまられてたまにジョンが修理するくらいで、はっきり言ってボロボロの家でした。 日本だったら確実に取り壊して新しく建て直すところですが、やっぱり頑丈なレンガ作りの家だからでしょうか、土台がまだしっかりしているので、リフォームとなったそうです。相場より少い低い価格でしたが、それでも、日本円で3千万円以上でした。 建物の方は予想以上に荒れていたらしく、住めるようになるまで一年以上もかかったそうです。 イギリスでよくある、自分達で時間をかけて修理したのではなく、すべてプロに頼んだとのこと。 クリスマスの朝、ジョンにとっても初めて見るリフォーム後の家に2人で興味深々で出かけたのですが、典型的は昔風の内装が見事に変身して、元の家の面影はまったくありませんでした。 すべてがモダンでピカピカ、生活感がまったく感じられないモデルハウスのようです。 インテリアもセンスがよく感心するほどだったので、サラの母親(ジョンのお姉さん)のジョアンに、サラはインテリアの勉強でもしたのか、と聞いたら、ネットで紹介されている家の内装を丹念にチェックしては取り入れていったとのことでした。 キッチン用品はすべて戸棚にしまわれた広々とした台所、ソファーセットも居間とその隣の部屋に二組、大きな壁掛けテレビは寝室にあるのを入れて3台もあります。サラもボーイフレンドもまだ二十代です。 大学を出て比較的収入のよい仕事を持っているのかもしれませんが、借金(ローン)だけでここまでするか、というのが私の正直な感想でした。 ボーイフレンドのお父さんが建築関係の仕事をしていて、多少援助はしてもらったらしいのですが。 もちろん返せる見通しがあってのローンでしょうが、欲しいものは貯金してから手に入れるのではなく、いますぐ借金をしてでも手に入れたい、という今の若い世代の考え方なのでしょう。 ちなみにサラにとって祖母に当たるジョンのお母さんの持ち物は一切ないそうです。自分の趣味に合わないものはどんなに品質がよくてもいらないのです。(これは東京に住む姪達の生活を見てわかっていました) ジョンがお母さんの家から持ってきたたくさんの食器、グラスの類は、わざわざ食器棚を買って並べてあります。 ほとんど使わないのに捨てられもせずです。
サラのボーイフレンドは実家に行き、ジョアンの独身の息子は仕事で来られず、私達夫婦、サラ、ジョアンに加えて70代の家族ではない男性、ビリーの5人が食卓につきました。ジョンのお母さんが認知症になった頃に知り合い、いろいろとお母さんを手伝ってくれたそうで、お葬式にも出席、その後もクリスマス、イースターなどで食事をする際には呼んでいるとのこと。 1人暮らしのアイルランド人で、今では親戚のような付き合いをしているようで、ジョンとも時々電話のやりとりをしています。 私には、日本のお正月と比べるとイギリスのクリスマスの方がもっと家族でのお祝い要素が濃いように感じられます。そんな習慣の中、クリスマスは家族のいない1人暮らしの人には孤独を感じるつらい時期で、クリスマスディナーに知り合いの1人暮らしの人を招待するのはめずらしくありません。 クリスマス前のニュースで、過去20年間、一度もクリスマスを祝ったことのない一人暮らしの男性の事情を知った周囲の人たちが、プレゼントを用意し、玄関先に行ってクリスマスキャロルを歌っている様子を、嬉しそうな老人の顔と共に報じていました。 外国人でクリスチャンではない私には特にクリスマスに
思い入れはないのですが、イギリス人にとっては大事な行事であることは間違いありません。