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Enjoy a day out in the English Countryside
スコットランド旅行
8月、思いもよらずスコットランドに行くことになりました。20年以上も前から親しくしているKさんは東京のシニアのためのシルバーカレッジの英語クラスで教えています。8月に生徒さんを連れてイギリスに来ることは前々からの約束だったので、このグループの滞在中、ステインクロスは臨時営業の形になりました。ところがKさんが出発を控えて体調を崩して入院、結局4人のメンバーのうち2人だけの参加となりました。旅程では4泊5日のスコットランド旅行が含まれているのですが、参加の二人がほとんど英語を話さないので、急遽、私が通訳とジョンのアシスタントを兼ねて同行することになったのです。数えてみたら、私にとっては19年振りのスコットランドです。
無事に2人がチェルトナムに到着、二日後に車でスコットランドに向けて出発しました。途中、湖水地方に一泊して、翌日にスコットランド入りして北上、次々と現れる湖の間を通りながら、西側の港町、オーバン(Oban)に着きました。ハイランドの南端にあるこの町に二泊して、近くの島にフェリーで渡って観光する予定でしたが、あいにくの雨で、また風も強いため島に行くのを諦め、近くの海岸沿いドライブをし、オーバンの町を散歩しただけの一日でした。宿は市内のアパート形式の部屋で、海がすぐ目の前に見えます。寝室が3つ、居間とキッチンがついています。一日目は持参したチリコンカン、二日目はアパートの階下のインド料理のお店からテイクアウトのカレーと、レストラン行きを省け、節約になるのもキッチン付きのいいところです。
参加した女性たちは60代と70代。一人が英語クラスに入って3カ月と新しいこともあり、同じクラスでも特に友達同士ではなく、今回の旅行で親しくなったそうです。たまたま二人とも海外旅行に慣れていて、二人とも一人の方が動きやすいと、出かける時は一緒でも別行動、帰る時も時間を待ち合わせて一緒に戻る形は帰国するまで同じでした。それでも帰る頃にはすっかり打ち解けて仲よくなっていました。
スコットランド旅行の主な目的はエジンバラで毎年8月に開催されるミリタリータトゥーを観ることでした。エジンバラ城の城内のコートが舞台で、周囲に観客席が設置され、ショーの開始はなんと夜の9時半です。とても人気があるそうで、国内や世界中から来た人たちで3週間におよぶショーはすべて満席とのこと。この日はオーバンを早めに出て3時間かけてエジンバラに移動、午後は一緒にエジンバラ市内を観光し、その後は自由行動としました。この期間はエジンバラフェスティバルが開催中でもあり、タトゥーだけでなく、さまざまな演劇やコンサートなども開かれ、お城の周辺はストリートパフォーマーも出ていてとても賑やかです。
夕方までは比較的穏やかな天気でしたが、夜の予報は雨。夕方、その日の宿であるエジンバラ大学の学生寮で夕食を終え、寒さと風雨に備えてポンチョ等で防備してお城に向かいました。8時半、すでにお城周辺は人で埋まっています。座席はごく一部を除き、屋根なしの吹きっさらしです。屋根のある城内で開始のアナウンスがあるまで待機していました。こんな悪天候でもショーは中止にもならず席も満席です。雨と風の中でショーが始まりました。百人、二百人を超す軍隊の正式なユニフォーム姿の音楽隊が演奏しながらの入場、スタートから迫力がありました。キルトとバグパイプ姿はもちろん地元スコットランドからです。毎年海外からも楽隊が招待されるそうですが、今年はアメリカとインドからの参加です。華やかな衣装で歌や踊りも交えて、次から次へとノンストップで繰り出される演奏、行進は圧倒的でした。途中雨がやんだせいもあり、半分観たら帰ると言っていた女性たちも終わってみれば、よかった、感動した、と興奮気味でした。私もテレビでは観たことがありましたが、実際のショーは迫力満点でした。
翌朝、エジンバラ市内を抜け、青空の下、スコットランド南部のきれいな田園風景を眺めながらイングランドに戻り、ひたすら南下して、7時間かけてチェルトナムに戻ってきました。天候にはあまり恵まれませんでしたが、スコットランドを堪能したいい旅行だったと思います。英語クラスの二人もコッツウォルド観光も含め、楽しい旅行でした、と満足して帰国の途につきました。なにより、厳しい暑さの東京を離れて、涼しいイギリスで過ごせたことが嬉しかったようです。