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イギリスの調理器具 ー エアフライヤー

イギリスの調理器具 ー エアフライヤー

2025年7月30日

国によって食文化が違うと台所用品も違ってきます。 ヨーロッパでは大体どの国でもオーブンは必需品です。 肉類が主食なので、塊肉を焼くのに適しているのでしょう。 また、食後のデザート用にケーキ類を焼くのにもオーブンは欠かせません。 イギリスでは朝食にトーストを食べるので、トースターはどこの家庭にもありますが、日本でよく見かけるオーブントースターは目にしたことがありません。 日本でパンを食べるようになってから売り出された商品と思われます。トーストにも、ちょっとした焼き物にも使える便利な器具だと私は思っているのですが、イギリスではオーブンもトースターも日常的に使うのものなので、オーブントースターという発想は全くないようです。

イギリス人の大好きなチップス(フライドポテト)は、家で食べる時は、スーパーで売っている大きな袋入りの冷凍のチップスをオーブントレイに広げて焼くのが主流です。 今では夕食として人気のピザももちろんオーブン使用。 ジョンも小さい時から食べ慣れたチップスが大好きなのですが、冷凍品はおいしくないと、ジャガイモを切ってチップス専用のフライヤーと呼ぶ、蓋付きの電気揚げ器を使っていました。 私も付き合って食べていましたが、使用する油は何回か使うと全部取り換えるので、もったいない、とは感じていました。 そこに何年か前に登場したのがエアフライヤーです。

チップスが出来上がったものです。写真はエアフライヤーの一番小さなサイズですが、フライヤーが二つ付いている、二種類の調理が同時にできる大きなサイズもあります。
我が家の毎週金曜日のメニューです。 イギリスでは宗教上の理由から金曜日に魚を食べる習慣が今でも残っています。 左のお皿の揚げた魚はタラの身を圧縮して長方形にして揚げたフィッシュフィンガーズ。 子供がよく食べるくせのないフライです。 右側はタラの切り身のフライ。 これにレモンと日本の中濃ソースをかけて食べると日本の味になります。 普段はこれにグリーンピースを添えるのですが、畑で大量に採れたインゲンで代用です。 冷凍食品の手抜き料理ではありますが、けっこう二人ともおいしく食しています。 形を整える間もなく写真を撮ったので、見栄えの方はイマイチです。。

 

発想はオーブンと同じですが、サイズがコンパクトで熱回りがよく、予熱もいらず、調理するものに油を吹きかけてフライヤーに入れるだけで、短時間で調理ができるのです。 発売当時は半信半疑でしたが、テレビで盛んに紹介するので、値段も手頃だしと、買ってみました。 結果、オーブンと併用すれば、なかなか便利な調理器具とわかってきました。 それほど頻繁には使わないのですが、愛用品になってきています。 チップスはジャガイモを切って短時間茹でてから(これは揚げる時も同じです)油をまぶしてフライヤーに入れます。 要は揚げるのではなくローストするのです。 油の使用量もずっと少ないので、カロリーもその分低く、揚げ物を食べる罪悪感も少なくなりました。 エアフライヤー用の料理本によると、様々な料理に応用できるようなので、少しづつレシピを広げていければ、と考えています。 光熱費も油代も節約できるので、人気商品になったのもうなずけます。 最近の調査では家庭への普及率は66%、イギリスの全所帯の3分の2が所有していることになります。 一人暮らしのお年寄りや若者はあまり使わないと思えるので、実際の所有率はもう少し高くなるでしょうか。

元々、イギリス人は台所が油で汚れるのを嫌がることもあり、電器やガスの調理台を使用する頻度は日本に比べるとかなり低いです。 出来合いのものをスーパーで買って、レンジやオーブンで温めるだけで済ませる人も大勢いる中、エアフライヤーの普及で、料理をする人が少しでも増えれば、イギリス人の食生活向上につながるかも、と思うのは期待のしすぎでしょうか。 でも、このエアフライヤー、日本人の生活には不必要な調理器具と思われます。

 

7月の上旬にフルーツファームに行きました。 Pick your own と言い、自分で摘んだ分だけ支払います。 畑で食べる分は禁止とは書いていないので、みんな摘む量と同じくらい口に入れています。 B&Bのお客さんもいないので、ジャムを作るのはやめようか、と思ったのですが、たまに作るスコーンにはやっぱりイチゴジャムはかかせません。

最近のフルーツファームはみんなこの形式です。 摘むのは楽ですが、以前、毎年行っていた広いフルーツファームの畑の畝から屈んで摘んでいた頃の楽しさはありません。
摘んだのは1キロ半位。 ジャム用に1キロ、残りはデザート用です。  料金は9ポンドちょっと、1800円くらいでしょうか。

 

7月中旬のコッツウォルズ。初めてのコースだったのですが、丘が一面デイジーの花で埋まっていました。

 

デイジーの咲く野原。ちょっとアート的に撮ってみました。