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歯の治療事情

歯の治療事情

2021年10月5日

イギリスは未だに一日のコロナ感染数が3万人を超えています。まもなく二度目のワクチンを受けてから6カ月を過ぎた65歳以上の高齢者と基礎疾患のある人限定ですが、希望すれば3度目のワクチンを受けられるようになります。状況が落ち着いてきたせいか、コロナ関係のニュースは以前に比べて少なくなったのは、コロナとの共生の生活に国民が慣れてきたせいでしょうか。国民医療制度(NHS)では、コロナ医療を優先した結果、差し当たって命にかかわらない病気の治療待ちの人が5百万人を超え、二年以上も手術を待っている人も多く。医療従事者たちの忙しさはまだまだ続きそうです。

フルーツファームの手前にある教会です。すぐ目の前には11世紀頃に建てられたアベイ(僧院)の跡地が残っていて、夏の間はここを訪れる(見学は有料)観光客で賑わいます。

 

ロックダウンの最中は歯医者も急を要するケース以外は治療を受けつけず、規制解除後にやっと再開されました。普段私は日本に行った際に行きつけの歯医者さんに診てもらっていたのですが、去年はコロナ禍で行きそびれたままイギリスに戻ってきました。去年の夏、歯のチェックのため登録していたNHSの保険がきく市内の歯科医を予約し出かけていきました。 チェックの最中、虫歯があるからと、その場で治療をしてくれたのですが、治療にかけた時間が10分程度、治療後の歯のかみ合わせも良くなく、大丈夫かなという印象が残りました。案の定。今年の春になって治療した歯が痛み始め、予約のための電話を入れたら、混んでいるので二か月先の8月中旬になると言われました。歯が痛くて、と言ったら、とりあえずの応急処置だけでいいならと受けてもらえ、痛みは収まり、8月の治療を待つことにしました。それが、予約日の前日に電話があり、人手が足りないから翌日の予約はキャンセル、次の予約は11月になるとのこと。もっと前に優先してもらえないか、と頼んだのですが、一杯だからと素っ気なく断られました。イギリスの歯科医の評判がよくないのはわかっていましたが、このキャンセルはショックでした。今から他のNHSの歯科医も行けないので、残る選択肢はプライベートの歯科医です。保険がきいても安くないイギリスの歯の治療費ですが、プライベートの治療費はどのくらいなのかと戦々恐々でした。 とりあえず自宅近くの歯医者を予約しました。一回目は3週間後、歯の状態をチェックして、どんな治療が必要かを調べるだけです。何年か前から左の奥歯が緩んでグラグラするのでそれを抜いてもらい、またもや小さな虫歯があると言われ、それの治療、そして、問題の痛みのある歯(単純に穴を詰めるだけではないそうです)です。帰りに受付で受け取ったトータルの治療の見積もりは2千ポンド弱(約30万円近く)でした。背に腹は代えられません。しっかりと治療してもらうつもりです。

それにしても、去年のいい加減な治療した歯医者は東欧の女性、応急処置をしてくれたのはインド系、プライベートの歯科医は、経営はイギリス人とのことですが、これまで診てもらった二人もやはりインド系でした。歯科医が足りないとは聞いていますが、これほど外国系の歯科医が多いとは。治療費もインプラントなど複雑な治療はさらに高額です。大分前になりますが、あまりの高さに歯の治療のためにハンガリーやポーランドなどの東欧に行く人が増えたと聞きました。旅費、滞在費を含めてもイギリスで治療を受けるよりも安く済むとのことです。NHSの治療は子供は12歳以下は無料、生活保護を受けている人も無料です。甘いものに目がないイギリス人、当然、歯の治療が必要な人も多いのではと想像しますが、プライベートの治療を受けられる裕福な人はともかく、庶民がNHSの保険がきいても高く、そして雑な治療が多い環境の中でどう自分の歯を守っているのか不思議です。

コッツウォルズの丘の斜面に広がる果樹園のリンゴ畑です。リンゴの木の脇にフットパスがあります、

9月の中旬、天気のいい日を選んで恒例のダムゾン(プラム)を採りに行きました。行先はコッツウォルズにあるフルーツファームの周辺です。ファーム脇のフットパスに沿って生えているダムゾン、今年は豊作でした。フットパスは丘に登ると、左は北に向かうコッツウォルドウエイ、右側はフルーツファームの中を通って道路に通じています。主にリンゴ、洋ナシ、プラムの果樹園です。広い敷地内は鹿などの野生動物除けの策に囲まれていますが、人間が通るフットパスは果物の木が並ぶ中を通っています。その気になれば簡単に果物に手が届きますが、果樹園側は歩く人の良識を信じているようです。牧草地に群れている羊や牛の間を通るフットパスも珍しくありません。歩く側もケートはきちんと閉める、犬を必ず綱をつけるなどルールを守ります。こうしたマナーのよさがイギリスのいいところだと思っています。ダムゾンは小さくて種をとるのが面倒なのであまり人気がないのですが、ジャムやヨーグルト用にと作業をいとわない私たちにとってダムゾン狩りは秋の楽しみの一つです。

たわわに実ったダムゾン。実もきれいでこんなにたくさん生るのも珍しいです。

 

これも果樹園のリンゴです。日本のように剪定もしなければ袋もかけません。ただ収穫が楽なように木を低くしています。スーパーに売っているのは長持ちのする4-5種類だけですが、イギリスには古い品種を入れると何十種類もあるとか。果樹園内のお店でも販売しています。
菜の花畑です。9月に見るのは初めてです。今年から菜の花用の殺虫剤が蜂にダメージを与えるため使用禁止になったせいで、春の黄色い菜の花畑の数がずっと少なくなりました。
庭のプチトマトです。イギリスでは気温が低いせいか、トマトは赤くならないまま秋になってしまうことが多いのですが、今年は9月が比較的暖かったのが幸いしたのか、房の半分はきれいなトマト色になりました。