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Enjoy a day out in the English Countryside
日本への一時帰国
二ヶ月半の日本滞在を終えてイギリスに戻ってから4週間が経ちました。今回は滞在中借りていたワンルームマンションの部屋を早めに出て、帰国前の5日間を赤羽のビジネスホテルで過ごしました。チェルトナムに住み始めてから毎年一回、二か月ほど日本に一時帰国しています。ずっと実家の裏にある古いアパートの一室を使っていたのですが、事情で実家を売ることになり、日本でのベースがなくなり、ここ3年ほど西武線沿線のワンルームマンションの一室を借りています。マンションの隣に住む古くからの友人宅に私物を預かってもらい、東京に来ると段ボールに詰めた台所用品など部屋に移して生活を始めます。帰国時は借りた時の状態に戻すのですが、これが結構な仕事なのです。短期間なので、なるべくものを増やさないようにしているのに、ものが増え、整理下手なこともあり、部屋の整理と帰国準備のために毎年三日間を充てています。今回は早めに部屋を出てホテルに移ったので、日本最後の時間を余裕で過ごすことができました。大きなスーツケースは部屋を出る日に宅配で空港に送り(出発までの一週間預かってもらえます)小型のスーツケースを持ってホテルに移り、帰国前日は日本食の買い出しです。油揚げ、納豆などの生ものでスーツケースが制限の23キロ近くになります。昨年までは帰国日の前日は空港の近くのホテルか、都内の姉のマンションに泊まっていたのですが、今回は赤羽のホテルの近くから羽田までリムジンバスがあることがわかり、荷物を引いて電車に乗ることなく空港まで楽に行くことができました。
帰国日の朝、羽田までの一時間のバスがとても新鮮でした。東京に滞在中は地下鉄、電車、ローカルバスを利用していますが、このリムジンバスは羽田まで首都高速道を通って行きます。乗ってからしばらくすると高速に入り、都心までは住宅街、主にマンション群ですが、都心に入るとオフィスビルが両側の景色です。高架線を通る首都高速道はまるでアメーバのように都心のビルの合間をぬってあらゆる方面に拡がっています。早朝、雨に煙る東京のビル群の抜け、湾岸沿いに飛行場にノンストップで向かうバスからの眺めはとてもシューリールに映りました。
毎年日本に行くのが恒例となっているので、イギリスから日本に着いた時の違和感はほとんどありません。日本では旅人ではなく住民として、短期間でも日本の日常生活を送っています。同じマンションで過ごすようになって、住民票も隣に住む友人の住所を借りて移しました。健康、介護保険料を払い、23年ぶりに保険証が届いた時はちょっと感慨深いものがありました。今回はイギリスでは行われていない検診を受けるのも目的の一つでした。最寄りの駅の周辺のクリニック、外科、内科、眼科に行って血液検査、胃カメラなど諸々の検査を受けた結果、体の不具合がポロポロと出てきた時はさすがに落ち込みましたが、検査を受けてよかったと思っています。しばらく前に始まった膝の痛み以外は、ずっと健康体と思い込んでいたのです。
定期的に日本とイギリスを行き来していますが、どちらが住みやすいかとかは改めて考えることはなく、できる限り両方の生活を楽しむようにしてきました。異常気象、物価高騰はどこに住んでいても同じように影響を受けるのですから。ただ、高齢となった我が身を考えると、医療体制が勝っている日本がいいかな、と、揺らぐこの頃です。