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Enjoy a day out in the English Countryside

ホリデイシーズンです。

ホリデイシーズンです。

2020年7月31日

イギリスでは未だにあちこちで小さなクラスターや単発で感染が発生していますが、最後まで閉鎖されていたスポーツジムと屋内プールが先週末の24日から再開され、市民の生活はそれなりに平常に戻ってきました。 公共の乗り物の他、25日からは店舗内でのマスク使用が義務付けられましたが、私たち日本人からすると今頃になって、との思いは否めません。 昨日、大手スーパーに買い物に行ったのですが、ほとんどの人は店に入る直前にマスクをかけ、買い物が終って店を出ると即外します。習慣がないせいか、マスクがよっぽど鬱陶しいのでしょう。街中はこれまで通りノーマスクです。

 

普段は夏の終わりに咲く花のイメージの松虫草、今年は7月の中ごろからフットパスの脇に咲いています。 小さな蝶が止っているのが見えるでしょうか。

 

例年ですと、今頃は夏のホリデイシーズン真っ只中です。 イギリス人はこのホリデイのために働いているのでは、と勘ぐってしまうくらい楽しみにしているので、旅行が嫌いな人以外は大体休暇を取って1-2週間リゾート地に出かけていきます。今年は春に三ヶ月間のロックダウンで自宅に閉じ込められていたせいか、ホリデイに出かけたい、と思う気持ちが例年以上に強いようですが、安全面を考えて海外は控えて国内で過ごす、と考える人が多いようです。 それでも太陽が保障されている南ヨーロッパを目指す若い世代の人たちがいます。 そんな折、スペインのカタロニア地方を中心にコロナ感染者が急増、イギリス政府が突然、26日の日曜日よりスペインからの帰国者に二週間の自己隔離義務を導入しました。 カタロニアだけでなく、感染の低い地方も、カナリア諸島も含めてスペイン全土からの帰国者が対象なので、旅行業界は現在混乱状態にあります。 休暇が終っても二週間職場に復帰できない人も大勢出てきます。 パッケージ旅行を予約した人たちはキャンセル、又は行き先変更など、政府の発表以来、ニュースを賑わせています。反響の大きさに、帰国時に検査、一週間後に再検査して陰性であれば隔離を解くとの案もでています。 現在も60万人ものイギリス人がスペインに滞在している、とのニュースに私はびっくりして6万人の間違えではないか、とジョンに確かめたほどです。イギリス政府としては国内感染がやっと収まってきたところなので、神経質になっているのだと思いますが、それでもホリデイに行きたいイギリス人が大勢いるということです。

 

青空だと麦畑も映えます。

南ヨーロッパへは毎年、イギリス各地からホリデイ用のチャーター機がヨーロッパ中のリゾート地に飛んでいますが、イギリス庶民の間ではスペインが一番人気で、毎年、スペインを訪れる観光客の4分の一はイギリス人で占められるそうです。 私達も一度、スペインの夏の海岸リゾート地を通ったことがあるのですが、海岸に沿って高層ホテルが並び、通りにはフィッシュ&チップスの店やパブが並び、真っ赤に日焼けした(色が白いので、焼けると赤くなります)イギリス人が闊歩し、ここはイギリスか、と思わせるほどでした。 昼間は海岸かホテル専用のプールの周囲でひたすら日光浴(肥満体系が多いので、まるでトドがゴロゴロしているようだと茶化されます)、夕方、涼しくなると、街に出て食べたり飲んだりして一日を過ごし、たまに近場の観光地に足を延ばしたりして1-2週間過ごすのが一般的です。 イギリス人の誰もが、早く安心してホリデイに出かけられるようにと願っていることでしょう。

 

テームズ川もロンドン市内を離れるとこんなにものんびりとした川に変わります。

7月は初旬から昼間の気温が20度前後、雨の降りやすい肌寒いイギリスの典型的は天気がずっと続いているので、太陽を求めて出かけたい人たちの気持ちもわかります。 私達は毎年、予約が少なくなる9月後半に休暇を取るのですが、今年はお客さんがいないので、1週間から10日に一度の割合で、天気のいい日を選んで日帰りでハイキングに行っています。 先々週の日曜日、朝から青空だったので、ケルムスコットに出かけてきました。チェルトナムから車で1時間、テームス側のほとりにある小さな村で、ウイリアムモリスの家があることで知られています。 朝、ゆっくりとチェルトナムを出て、村の近くに車を停めてテームス川沿いをしばらく歩きました。 ロンドンの中心地からテームス川のコッツウォルドにある水源の近くまで 全長約250kmの Thames Pass という縦走路があり、川周辺の村を訪ねながらののんびりとしたコースはお年寄りに人気があります。 私達が歩いた時も何組もの人たちに会いました。 川沿いを1時間半ほど歩いてからケルムスコットの村に戻り、教会の庭で持参のパックランチを拡げました。 ミュージアムになっているモリスの家は閉鎖中なので、村は訪れる人も少なくひっそりとしていました。

 

バスコットパークの温室に咲いていたジェラニュームの花です。

 

バスコットガーデンの庭です。

昼食後は車で10分ほどのところにあるナショナルトラスト所有の Buscot Park を訪れました。 館の方は特に特徴はないのですが、庭が広く、イングリッシュガーデンの他に大きな池と林が広がり、散歩には手頃な、まさに公園です。 それにしても、こうして一般公開している館とガーデン、イギリス全国に幾つあるのでしょうか。 維持できなくなったらナショナルトラストに譲り、持ち主は屋敷の一角に住む、というシステム、さすがイギリスです。 私達は開園する2時に着いたのですが、続々と車がやってきます。 日曜日のせいか家族連れも多く、芝生でさっそくピクニックを始めたグループもいました。 ジョンはナショナルトラストの会員なので無料、私の入場料は10ポンドでした。 広大な公園内をのんびりと歩いて夕方にチェルトナムに帰ってきました。

 

* このブログを公開した後、同日の夜のニュースで、イングランド北部での感染が少しづつ増えてきているとの   ジョンソン首相の発表がありました。 これからは感染の多い地域や町の規制をしながら拡がるのを防ぐとのこ  とです。 コロナ以前の日常にいつ戻れるのでしょうか。 日本の感染数も増えてきているようで心配です。