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Enjoy a day out in the English Countryside

アメリカで2週間のRoad Trip

アメリカで2週間のRoad Trip

2023年10月22日

シアトルから戻ってもう二週間近く経ちます。旅行中に引いたカゼを引きずり、時差ぼけも重なって体調が回復するのに時間がかかったのは、認めたくはないですが歳のせいなのでしょう。ロンドンからシアトルまで直行便で9時間のフライト、時差は8時間あります。日本人にとってワシントン州はあまり馴染みがなく、東部のワシントンDCと間違える人も多いのではないかと思われます。イチローが活躍したシアトルマリナーズとスターバックス発祥の地として知られている程度でしょうか。

9月25日、一緒に旅行するNさん、Mさんは先に日本を出発してカナダに行っていたので、2人と合流したのはバンクーバーから電車でシアトルに着いた鉄道の駅でした。飛行機、車が主な移動手段のアメリカです。都会のシアトルと言っても鉄道の駅はつつましいもので、2人の到着30分前の駅の待合室は人もまばらで閑散としたものでした。この日は朝から雨、レンタカーで二人をピックアップした後は高速で目的地のMt.レーニエ国立公園に近いモーテルに向かいました。

残念ながら翌朝も雨。国立公園に入園はしましたが、視界が悪く、Mt.レーニエ見学はあきらめ、山を下って東側の内陸部に向かいました。雨に煙った山域を抜けると徐々に天気がよくなってきて、周囲の景観も深い森林地帯とはまったく異なり、茶色く乾いた大地が拡がっていたのです。まるで日本の冬の谷川連峰からトンネルで群馬側に抜けたような感覚でした。太平洋からの湿った空気は山脈で遮られて、内陸側は一転して空気が乾いたまったく違う気候となるようです。小さな町に立ち寄りながら、陽ざしを楽しんで同じモーテルに戻る途中からはやっぱり雨になりました。

国立公園の中、ジョンが去年歩いた Pacific Crest Trail のサインを見つけ、嬉しそうに私たち縦走路まで連れて行ってくれました。

 

Mt.レーニエの山域を抜けて内陸部に降りてきたところの風景です。

翌日は州北部の海岸沿いにあるホテルを予約してあったので、高速のインターステイツ5を北上、州を斜めに横切る形で海岸線に出ました。天気も徐々に回復してきて、海岸のリゾート地にある宿に着いた時には青空になっていました。アパート式になっていて、リビングの大きなガラス張りの窓からは遮るものがまったくない広い海岸が見えます。人影がない静かな夕方の浜辺を散歩した後は夕食。前夜にテイクアウトで買った大きなピザは4人で食べてもまだ半分残っていたので、それを温め、あとは自前のサラダとビールのいうささやかな夕食も、暮れていく海を眺めながら食べるとちょっと贅沢な気分になります。

遠浅の海岸。向かって右側を数百メートル行くと境界線があり、そこからはインデアン居留地になるそうです。

 

大きな窓から見える海岸。

今回の旅行ではモーテルの他、ちょっとユニークな宿にも泊まりました。海岸のリゾートマンション泊の翌日から二泊したのは、中国系アメリカ人の家でした。二階に家族が住み、一階部分を貸し出しています。4人でも十分な広さで、キッチン、洗濯機など生活に必要なものはすべて揃っています。持ち主は写真家で、部屋に飾ってある風景写真はすべてご主人が撮ったものだそうです。翌日は宿に近いポートタウンゼントの町を観光。かってアメリカ海軍の基地の町で、灯台もあります。広々とした基地の施設は現在は公園として市民の憩いの場所になっています。町の心地も静かで、住宅街は古き良き時代のアメリカの木造の家々がそのまま残っていて、なんと野生の鹿がのんびりと住宅街を歩き回っていました。

住宅街を歩き回る野生の鹿です。個人宅の庭にも入るので、鹿に食べて欲しくない植物、花には網がかけてありました。

この旅行の主目的はNさんの希望でMt.レーニエを眺め、その周辺を歩くことです。到着日と翌日を予定していたのですが、雨で実現しなかったのですが、北部の海岸に移動後、南部の「晴れ」の予報を知って、急遽Nさんの帰国前日に国立公園に戻ることにしました。朝6時半に出発し、高速道路をひたすら南下、降りてからは国立公園内の山道を延々と上り、11時頃にビジターセンターに到着しました。雪で真っ白なMt.レーニエがすぐ目の前にそびえています。週末の好天気ということもあり人出も多く、かなり混みあっていました。カゼを引いて体調を崩した私を除く3人はさっそく周遊コースを歩きに出かけました。正直、私にとっては歩けないくやしさよりも、Nさんの旅行最終日に快晴となり、二人の希望がかなってよかった、というホッとした気持ちの方が強かったのです。高齢のご両親のお世話をしているNさんがなんとか周囲を説得して実現した旅行だったのです。

ビジターセンター前にそびえ立つMt.レーニエ(4392m)。独立峰で遠くからもきれいに見え、富士山に似ています。近くの町、タコマの名前を取って「タコマ富士}と呼ばれることもあるそうですが、日系人の間でのみの呼び名かもしれません。

3時過ぎに山を下りて、メキシコ料理店で4人最後の食事を楽しみ、エアポート近くのホテルまでNさんを送り、3人になった私たちは再び高速道路を北上、モーテルに着いたのは8時を過ぎていました。モーテル泊りの翌日はは別な山域にあるMt.ベーカーに行く途中にある宿(持ち主が使用しない時に貸し出している別荘)です。別荘村の中にあり、滞在客以外は入れない様にゲートがあり、中に建っている別荘はどれも私たちには縁がないような立派なものでした。Mt.ベーカーを見た後は、クルーズ船(!)で二週間かけて日本に帰国するMさんを送るため再びシアトルへ戻りました。ジョンと二人になってからの三日間は州東部をのんびりとドライブしながら回ってイギリスに戻ってきました。アメリカの都会にはまったく魅力を感じませんが、雄大な自然には何回訪れても感動してしまいます。物価も高騰、食の楽しみもない滞在でしたが、ワシントン州を縦横に車で走り回ったロードトリップは、島国の日本やイギリスでは味わえない種類の旅でした。

今月は長いブログになりました。写真もNさん、Mさんからのものも加え、いつもより多く入りました。精力的に写真を取り、いつも活動的でバイタリティのある二人との旅行は、最近ジョンに頼りがちになり、自立心がかなり減少している私にはいい刺激になる旅でもありました。

週の北東部に位置する Mt.ベーカー(3288m)。こちらもきれいな独立峰で、Mt.レーニエと共に人気があります。

 

二人を見送った後、訪れた州の東部にある Winthrop の町。歩道が板張りのウエスタン調の街並みが人気です。
上の写真に出ている通りにあるバー&レストランです。地元の人の行きつけの店らしくとても賑わっていました。頼んだものは、やっぱりハンバーガー&フレンチフライです。

 

私たちが訪れた州の数々の小さな町は静かで、手入れの行き届いた公園があり、サンドイッチ等の昼食によく利用させてもらいました。
州北東部にあるカスケード山脈です。

 

上の写真と同じカスケード山陵。両方とも途中にある見晴らし台から撮ったものです。

 

なぜあまり知られていないMt.レーニエに行きたかったのか。日本で売っているコーヒーのカップにMt.レーニエの写真を見て以来、いつか行ってみたい、と思っていた、というNさんでした。